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瑞光天とは- about -
瑞光天とは

生涯の一台とは


 車はどんなものでも、見ているだけでとても楽しいです。
例えば小さなクルマの愛らしさや頼りがいのあるSUV、また働く車たち、野菜などを運ぶ小さなトラックも大好きです。
免許を取ってから、車は単に移動手段ではなく、「私の愛する人」でした。
うちの家族は全員車好きで、祖父は戦前からシボレーやフォードを運転し、祖母は車で遠出するのが好きでした。
父や母は食事時など、車の話が尽きませんでした。
私が生まれる頃、仕事の関係で父と母は山梨県に住んでいて、群馬県と長野県の間の「碓氷峠 うすいとうげ」で、初めて購入した「スバル360」で、緊張しながら何度もドライブしたそうです。
私は母のお腹の中で、スバルのエンジン音をずっと聴いていた事になります。
私が車好きなのは「胎教」のたまものと言えるでしょう。
 今私が乗っているものは、同じ車種で三台目です。
これが私は本当に大好きで、おおよそ28年間の年月が流れています。
出逢ったときから大切に思えて、身体がとても疲れているのに、洗車せずにはいられなかったです。
車を自分で洗うととても疲れますが、その外側のコンディションがよく分かります。
汚れが落ちづらい場所とか、塗装が傷ついているとか、そこから自分の運転の傾向が分かる気がします。
 レーシングドライバーであり自動車評論家の「徳大寺有恒とくだいじありつね」氏は、生前「生涯の一台」という言葉を残されていました。
「君は生涯の一台にもう出逢っただろうか」と、どこかの雑誌に投稿されていたのを思い出します。
私はこの車の中で笑ったり泣いたり、考えたり怒ったりと、全ての感情がこの車と私をしっかりと繋いでいました。
病に苦しんだ若い時代、この車と出逢って高速道路を走っていたとき、徳大寺氏の言っていらした「生涯の一台」はこれだったのだと実感しました。
震え上がる様な凍った銀鏡の路面、路面から跳ね返るような大雨のしぶき、霧で前がよく見えない恐ろしさ、雪が激しく舞い上がる冬の道、そして路面の乾いた暖かで幸せな日、一人で超えてきた日々が私自身を鍛えてきたように感じます。
この車に出逢って、それまでに背負った多くの哀しみや辛さも、全部忘れ去ることができると思いました。
他にはなにもないけれど、私は「生涯の一台」に出逢えたと思っています。
 「生涯の一台」とは高級車とか人を引き付けるような車というより、それに乗っていると心が休まり優しい自分になれる車、「明日も生きていこう」という勇気がもらえる、そんな一台のことだと私は思います。
どうぞ皆様も、今お乗りになっている車が好きであるなら、深く愛して末永いお付き合いをされますように、願っております。
一台を長く愛するとき、それは自分自身と一体化して、その様な愛によって、道路での安全を保ち続けられるかも知れません。
画像は青森市みちのく有料道路の冬景色です。
車内から撮影しましたが、冬の真ん中を走っているような気がしました。
それでもあと少しで、春はやって来ます。
今のうちに、この白銀の世界を味わっておきます。
路面には緊張しますが、静かで清潔な白い景色は美しいです。
 今日のフィーリングは、聴いているだけで免停になりそうなDeep Purple ディープ・パープルの「Highway Star ハイウェイ・スター」、Queen クイーンの「I’m In Love With My Car アイム・イン・ラヴ・ウイズ・マイ・カー」、alan アランさんの「ECHOESエコーズ」かな