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瑞光天とは- about -
瑞光天とは

続々仏に対しては人と同じくすることも大切です

 
 痛み止めも効かなくなった頃、あまりの痛みで何処が痛いのかも分からなくなる程でした。
心がどうかしていたのか、それでも「病院へは行かない」と言う自分が、変だとは気付けませんでした。
 ある朝「もう私を殺して下さい」と天に祈りました。
その言葉と同時に全てが分かりました。
私が供養していたのは、その土地の全ての霊でした。
そこは殿様が鷹狩りに来ていた場所で、花柳街があったそうです。
朝お経をあげていると、花魁や芸者衆がよく出てきましたので、何度も口紅やおしろい、お菓子やお酒なども供養しましたが、その事を忘れていました。
その朝私が天に祈った「私を殺して下さい」という言葉は、その女性たちの、心の奥にあった悲しみだったのです。
私のそばに来た霊は一人の女の姿でしたが、実は私の供養した全ての女たちがその中に在ったのです。
 多くの女性はおそらく誰でも、愛する人との静かで平和な家庭を、夢見るものだと思います。
そのためか、心満たされない、愛情の難題を持って亡くなった女性の多くは、取り憑いた男や女を絶対に幸せにはしません。
この様な境遇と想いを持って亡くなった先祖がある場合、子孫は離婚や命を脅かすような失恋を味わう可能性があります。
 それは地縛霊と同じで、自分の中にある憎しみや寂しさに縛られて、誰かを不幸にすることで、その孤独の地獄から自分の心と同じ魂を呼ぶためだと思われます。
そういう者たちは苦しみのあまり、同じ境遇の霊と手を結びます。
そして力が巨大に成ってゆく過程を経て、「悪霊」と呼ばれるのです。
 「龍は龍のままで居てはならず、女は女のままで居てはならない」と聞いたことがあります。
 龍は力を強大に保つ時、善として人に情けをかけることもあるでしょうが、気に入らないことがある時、人を病気にしたり命を脅かしたりするものもあります。
 神の力はスカラー量、仏の力はベクトル量と説明できるかも知れません。(この一節は、私が二〇代のころ読んだ本に書かれていた言葉です。これを見たときとても衝撃を受け、神仏に対する感慨深いものを覚えた事は、私の生涯に於いて忘れる事が出来ないものとなりました。しかし、その本の題名も著者の名前も思いだすことが出来ません。もしかするとまだその書籍を持っているかも知れませんので、調べて分かったらまたお知らせいたします。とても良い本であったと記憶して居りましたから、是非紹介させて頂きたいです。)
つまりある種の神は巨大であればあるほど、力を誇示し縄張りを広げられます。
それが正しい方向かに関わらず巨大であれば正しいのです。
仏の世界はただ力の強さだけでなく、その方向も大切です。
その方向とは、此岸で生きている者たちの涙を汲み取ることです。
その方向を教えるものが「経典」ということになります。
お経を知ったある種の神々が解脱して、仏の心を得て行き、人々の幸せをその巨大な力で守って下さる、善神と成られるのです。
龍もやがていつか、怒りのために豹変しないような、仏の心を持たなくてはなりません。
 ある種の女性にもそういった側面を持つときがあります。
「誰かを愛する自分の存在」を脅かされた時、恐ろしい存在になるのは仕方ないこともあるでしょう。
 私が取り憑かれた、花柳街の女性たちなどはその例に習うものでしょう。
自分の幸せや納得する心が
脅かされる様な競合の日々によって、修羅に近い葛藤がついてまわったことは理解できますが、それをいつか超えて人間として心穏やかに生きることができれば、苦しみも収束して行けるかと思われます。
それを理解するのに最も相応しいのは、経典であり、聖書であり、コ−ランなのかしれません。
 例えば「自分は酷い貧乏をした」とか「人間として虐げられた」とか「学問を追求出来なかった」とか、心に染み付いた何かの恨みや意地を抱いて、この世を渡るとしましょう。
それはある時、自分の何かを納得させるには、必要なエネルギーかも知れません。
しかしいつの日か、その想いの呪縛から心を開放しないと、最後は自分自身の健康や人間関係を、悪化する流れに導くことになるかも知れません。
時に人は注意深く自分を見つめ直すことも必要であり、信ずべき正しい教えを開示してくれる「信仰」が必要だと言われる由縁がそこにあります。
 沢山涙を流した人にとって人生の成功とは、人を見返す為のものでなく、それは後から歩いて来る人々の、心が欠けたり傾いたりする時に導くことの出来る、唯一の人生に於ける、無形の財産を持つ事かも知れません。。
沢山傷付いた人ほど生きなくていけません。
鍛え上げられた丈夫な魂を武器にする時、人々の心を蝕む「魔」と戦う力を持っていることになり、そういった人々は、他の人を助けることが出来るからです。

画像は八甲田山です。
今日のフィ−リングは、柴咲コウさんと荒井美羽さんの「謡い経 とわから次郎へ」、中島みゆきさんの「空と君のあいだに」、ウ−・ルーチン氏の「くれない」かな