春の誘いに乗りましょう
春になると風が柔らかくなり、陽の光のパワーも増すように感じられます。
何か新しいものを感じられるような、ワクワク感やドキドキ感もある事でしょう。
冬を通り過ぎる時、吹雪や大雪で生き物全てが静まりかえる日々が有り、その間にはクリスマスやお正月があるのですが、気温の低さで山や海が優しく感じられない様な冬には、全体的に気温だけでない、何か得体の知れない冷たいものが横たわっています。
白く佇む(たたずむ)景色は、とても綺麗で無菌的な世界です。
それは華やかに生きることを許さない様な、厳しい掟のように感じられます。
一度仮死状態を経験したような日常から、また活動的な日々が始まる感じが「春」なのでしょうか。
静まリかえり静止した様な季節は、大気が冷たく辛いため自分の辛さと同じ次元であり、割合違和感が薄いように思えますが、春は自分の内にある悩みと辛さに打ちのめされていても、大気が別次元にあり、「そこから、さあ飛び立ちなさい」と促しているような気さえします。
それはいつの日も心地よいものであるとは、言えないかも知れません。
私の父が亡くなった五月のある日は、雲一つない青空でした。
穏やかな風が有り、散歩するのに心地よい日でしたが、私の心は酷く脱力して、涙さえ流れなかったのを覚えています。
それで春に感じる悩み苦しみは、冬より一層辛いように思えました。
それでも人はここで心を鍛える覚悟で、その暖かな風を良く味わうべきだと思います。
初めはきっと辛くて嫌になるかも知れませんが、「心を新たにすべき時がまた来たよ」と大気が、自然が、天が私たちに成長を促しているのかも知れません。
画像は八戸市種差海岸です。
今日のフィーリングは、河口恭悟氏の「桜」、サカナクションの「多分、風」、ピーター・ガブリエル氏の「Four Kinds Of Horses フォー カインズ オブ ホースィズ」かな